Investor Relations
第52回定時株主総会 Q&A
海外ユーザーや海外の販売動向について教えて下さい
現在20カ国以上に輸出しております。ユーザーは精密加工に関して要求度が高い日系関連企業が多くなっております。この度、香港に拠点を置いたのはデリバリーを改善するためです。13/3期におきまして海外売上高は過去最高を記録いたしました。
経常利益率20%を目標とされていらっしゃいますが、具体的な戦略は?
リーマンショック後、業界全般的に製品価格が下がっており、従来のような利益率が確保しづらくなっております。当社としましては、付加価値の高い製品の比率を伸ばして、経常利益率20%の達成を目指したいと思います。
無借金経営は今後も続けられるのでしょうか?
はい、必ず継続いたします。設備投資等のための投資資金につきましては自己資金にて十分に確保しております。
震災等へのリスク対応のために在庫はどれくらい増やすのでしょうか?
当社としては新たな工場をつくって生産拠点を分散するのではなく、在庫を分散して確保すればリスク対応出来るとの考え方です。東京、仙台、香港の3拠点で分散しておりますが、現在香港の立ち上げにあたり在庫量としては高い水準にあります。今後も今位のレベルで推移すると思っています。
為替の影響はありますか?
売上高の20%が輸出ですが、そのほとんどが円建てです。当社と取引している海外の販売代理店は、円安の状況下では当社製品を安く買うことができるため、現在は利幅を確保しつつ売りやすい状況にあります。一方、原材料費や電気代の上昇といったコストアップ要因もありますが、緩やかな円安であれば、材料価格への影響はそれ程無いと思われます。
実際の売上高の海外比率は?
輸出比率は20%ですが、日本の販売代理店経由で海外に当社の製品が売られているものを含めますと、約30%が海外売上高であると当社では推測しております。
日中関係悪化によって中国向けの販売はどの程度影響を受けましたか? 中国での販売先は?
尖閣諸島問題の後、中国向けの売上高はなんとか保ちましたが、現地の税関で日本製品が通らないという問題が生じました。香港に拠点を置きましたのは、そういう対策も含めてのことです。中国向けの販売先は日系・台湾系企業がメインであり、中国企業への販売はあまりありません。
3Dプリンタの出現による悪影響はありますか?
3Dプリンタについては当社も1台購入し、試験的に使用しております。試作品の作成であればある程度有効ですが、本格的量産品については従来の金型による製造の方がコストは安く、スピードも早いと考えております。したがって、3Dプリンタによる悪影響を大きく受けることはないと当社では考えております。
中間配当をおこなう予定はありますか?
コスト面等を考慮すると現状のところおこなう予定はございません。
東証1部上場は将来的に目指していますか?
当社はニッチ企業なので業績規模を大きくすることを志向しておりません。したがいまして、今のところは考えておりません。
M&A防御策は? また、MBOは考えていますか?
M&Aは当社にとって脅威のひとつですが、上位10名の株主で半数以上を保有しているため、簡単にはM&Aがなされない状況にあります。MBOについては考えておりません。せっかく上場を果たしておりますので、上場会社としてのメリットを大切にしたいと思います。
昨年の株主総会で「歯」に関する事業に進出する説明があったと記憶しますが、その後の状況は?
医療関連のビジネスの一例としてのご説明かと思います。インプラントの製作にねじ切り工具が使われることもありますが、「歯」だけに限ると当社にとっては大きなマーケットとは認識しておりません。
13/3期の販管費が予算より1.6億円増えましたが、いつ増えることがわかりこうなったのでしょうか?
2年に1度開催される大型展示会JIMTOFにおいて、予算を上回るコストとなりました。カタログの更新等ある程度予算には織り込んでおりましたが、プロモーション等直前にならないと読めない費用があり、その影響を受けました。この件に関しましては10月の取締役会にて審議しております。
13/3期の在庫は1.3億円近く増えましたが、収益構造は悪化していないでしょうか?
在庫の増加はリスク対応を含めての結果です。収益力につきましては、利益率の高い製品の販売強化にて改善していきたいと考えております。
ライバル企業が攻勢をかけてきているが、その対策は?
当社は価格ではなく、あくまでも技術力、商品力で勝負をしております。また、当社はエンドミル専業メーカーでありますが、ライバル企業におけるエンドミルは「One of them」の位置づけです。当社では専業メーカーにしかできない投資もおこなっており、差別化を図っております。
御社の主要ユーザーは大手企業が多いですが、小口ニーズは十分取り込めていますか? ネット通販はおこなわないのでしょうか? また、大手企業と中小企業向けの販売比率は?
当社は大手企業向けだけに販売しているのではなく、小口需要の顧客にも積極的に対応しております。代理店を経由して販売する現在のやり方を今後とも継続していくため、ネット通販についてはおこないません。また、大手企業と中小企業の販売比率につきましては、代理店経由の販売となるため当社では正確な数字はわかりません。