NS TOOL Interview インタビュー

日進工具株式会社 代表取締役副社長後藤隆司インタビュー

2017.07.20

仙台工場が目指すモノづくりとは?

 私たちがモノづくりにおいて大切にしていることは、品質の高さはもちろん、その高度な品質を常に守り続け、同じ高精度な製品をお届けし続けるという絶対的な品質です。

 当社はこの数十年、超硬小径エンドミルという分野に挑み続けてきました。私たちの工具を利用されるお客様が生み出すモノの中には、肉眼では見えないような小さな工作物もあります。存在さえ確認できないような物体の確かな機能を生み出すこと、すなわち見えないものをつくることは私たちの仕事であり、そのためには製作図面が許す公差よりも高い精度の製品を安定してお届けすることが、工具メーカーとしての誇りだと思っています。

人の手で創る生産・開発拠点。

 そんな私たちのモノづくりを支えているのは、人であると自負しています。当社は創業以来、精力的に製造・検査における最新機器の導入を進め、現在ではほぼすべての工程を自働化しています。人間ではどうしても起こり得るミスを、完全に無くしたいという思いで取り組んできました。

 では、人は何を支えているのか ──。人は製造に必要なあらゆる方法、アイデアと工夫を生み出しています。製造ラインを考えるのも、製造マシンを造るのも、言うなれば工場のほとんどが私たちの手づくりによるものなのです。

 現在、小径エンドミル製造の主力マシンとして稼動する「TGM」は、私たちが独自に開発しました。メーカーから調達したマシンも、そのほとんどに自分たちなりに手を加えています。また、仙台工場は頻繁に工場レイアウトを変更しますが、必要だとなれば自分たちの手で機械を移動させます。私たちは、すべての工程で柔軟に最適化を追い求めます。小さな改変で解決できる問題もありますが、数日間の機械停止を余儀なくされるケースでもためらわず実践します。日進工具仙台工場は、生きている工場なのです。

お客様に感動していただける工場へ。

 こうした柔軟な対応力は当社の強味の1つであり、それは人の手でしか生み出せないものだと確信しています。生産性や製品クオリティの維持・向上のための取り組みだけでなく、災害時などにも製造をストップさせない、仮に止まっても迅速に復旧できるさまざまな工夫や、お客様にご迷惑をかけない在庫量の確保など、あらゆるリスク対策も創業時より積極的に進めてきました。今、東日本大震災の経験を経て、その大切さをあらためて胸に刻み込んでいます。いかなる状況でもお客様のご要望に応えられる対応力は、どれだけ深く考えていられるかという、人の熱意から生まれるものだと思っています。

 R&Dセンターでは、お客様が使用している工作機械と同型のマシンを揃え、同じ環境でのテストを実施するケースもあります。お客様にご提案するためには、私たち自身も経験しなければいけない、そうしなければ加工精度を高めることはできないと考えるからです。新しい加工に臨まれるお客様には、私たちの経験からサポートさせていただくこともあります。そうして築く信頼関係は、なにものにも代えられません。

 私は、この仙台工場は日進工具の重要な営業ツールだととらえています。製品への評価をいただくことはもちろん、お客様にこの工場と私たちの取り組みをご覧になっていただき、そして共感し、感動してもらうことができたら ──。私たちのお客様は、モノづくりのプロフェッショナルです。そうした方々に認められることこそが、私たちの目標にほかなりません。

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