Episode 07

「勝利」の先をつくる

コンマ1秒を競う、スポーツの世界で。
記録の更新を応援するエンドミルの話。

極限下のレースでMade in Japanを支えるために。

100年間で1秒。これは何の数字でしょう?正解は、男子100m競走で更新された世界記録の秒数。1912年に国際陸上競技連盟(IAAF)が公認した初の世界記録は、アメリカのドナルド・リッピンコットが出した10秒6でした。歴代の競技者がそれを塗り替え、2009年にジャマイカのウサイン・ボルトが史上最速の9秒58をマークしたのは記憶に新しいところ。コンマ1秒を縮めるために、まだ見ぬ勝利を掴むために。様々な競技で限界に挑むアスリートたち。その挑戦を支えるのも日進工具の役目です。
例えば、世界最高峰の自転車ロードレース・ツールドフランス。山道や田舎道を舞台に、全長3,500kmを駆けるこの過酷なレースでは、ロードバイクの部品一つひとつに究極の性能が求められます。特に、漕ぐ力をスピードに変換するギアは勝敗を左右する要。世界中の競技者やメカニックが信頼を寄せるのがMade in Japanのギアであり、その進化にエンドミルが貢献しています。かつて、スプロケットと呼ばれるロードバイクの後輪のギアは5段変速が一般的でしたが、現在は11段変速が主流に。きめ細かな変速を可能にしながら、それでいて軽さや強度を高めるためには、スプロケットの厚みを極限まで薄くする必要があります。無駄を削ぎ落とした、摩耗に強くて歯飛びを起こさないスプロケット。極めてシビアな加工精度が要求されるその金型の製作に、私たちの工具が用いられています。

アスリートの持つポテンシャルを引き出すこと。

数年後に世紀の祭典を控え、国内でもますます盛り上がりを見せるスポーツ熱。日進工具のエンドミルは、自転車競技のみならず様々なプロスポーツ分野でアスリートのパフォーマンス向上に寄与しています。ゴルファーのクセや個性をスコアに活かすためのクラブヘッド。スピード感あふれる攻守を可能にするサッカースパイク。最速を競うレーシングカーの部品や、ドライバーの安全を保護するための救命デバイス…。ファンの心を打つプレーや競技史に残る新記録は、身体能力とそれを最大限に引き出すスポーツギアがあってこそ生まれるもの。スポーツを愛する人、そしてアスリートたちの熱き想いに応えるために、日進工具もまたエンドミルの研鑽という終わりなき挑戦を続けていきます。

 

日進工具株式会社